2009年5月24日 (日)

もしもサザエさんの手が長かったら

明るい笑いを 振りまいてー

Sasae0 














お料理片手に お洗濯ー

Sasae2 














タラちゃん ちょっとそれとってー

Sasae3




















母さん この味どうかしらー

Sasae4




















ときにはしくじることもありー

Sasae5




















ちょっぴり悲しいときもあるー

Aa 




















だけど うーん だけどー

明るい私はー 明るい私はー

サザエさんー!

Sazae7










【目標15位以内キープ。応援よろしくお願いします。】

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2009年5月 8日 (金)

親友を怒らせる方法

ここでみなさまに、僕と幼稚園の頃から仲がいい、マー君の怒らせ方を紹介します。実証済みなので効果は間違いありません。ごめんね、マー君。

親友を怒らせる方法

①自転車を借りる

僕が小学生の頃は、自転車の鍵というのは今のように立派なものではありませんでした。当時の鍵というのは、なんかチェーンの鍵でボタンが8個ほどついており、その中から正しい4個を押せば開錠するというチャチなもの。そして僕は、当然のようにマー君の鍵の正しい4個を知っていました。マー君がいつも自転車を置いている場所も知っていたし、どれがマー君の自転車なのかも知っていました。そうすると、まぁ、乗りますよね。4個押して、鍵開けて。僕が小学生の頃は、自転車に関する法律というのは今のように立派なものではありませんでした(注:詳しい方に聞いてみたところそんなことはないようです)。まぁ何の悪意もなく、勝手に借りては乗り回していたのです。もちろん乗ったあとには返しておいたんですけれど。

マー君も僕が勝手に自分の自転車を乗り回していることは知っていました。何度か注意もされたんですけど、僕、自転車を借りる度にカゴにお礼代わりにお菓子を入れといたんですよ。まぁ小学生ですからね、家にあったものとか、駄菓子屋で買ったものとか、そういう安いお菓子です。でも、おそらくそれがまんざらでもなかったんでしょう。そこまでキツく言われることもなく、僕らの関係はうまくいっていたんです。

しかし、ある日事件は起こりました。いつも通り学校に行くとなにやらマー君が怒っていたのです。怒られることといえば、自転車のことぐらいないし、僕はすぐにその関係のことだと思いました。でも、まぁ自転車を借りるのはいつものことだし。「どうしたの?」。僕は、マー君にそう聞いたんです。するとマー君は、怒りを押し殺したように、こう言ったのです。

昨日僕の自転車に知らないスーツのおじさんが座ってて、バナナ食べてた

その話に、僕は覚えがありました。いつものお礼代わりにお菓子に目ぼしいものがなく、その日僕はカゴにバナナを入れておいたのです。そしたらマー君の言うとおり、スーツのおじさんが自転車に住み着いてしまったと。

いや、何がまずかったって僕、その話聞いて腹抱えて笑っちゃったんですよ。だって、知らないおじさんがバナナ食べてたって。あは、あはは、あははははははっはっ。今思い出してもおかしいぐらいです。

まぁ、そしたらマー君が怒りました・・・。お前のせいだって。

あははっはあはははは。おじさんがバナナァー。

ごめんね、マー君。

②自転車のサドルを借りる

それ以降、僕がマー君の自転車を借りることはなくなりました。そんな事件もあったし、何より僕が自分の自転車を手に入れたんですよ。でもね、なんだか寂しくって。いや、今まで当たり前のことのようにやっていたこと(犯罪ですが)が、急にライフワークから消え去るって、ちょっと違和感あるじゃないですか。自分の自転車があるものの、マー君の自転車が気になる。でも、借りるわけにはいかない。そろそろ皆様もお気づきになるころかとは思うのですが、僕、その頃ちょっと頭がどうかしてたのかもしれません。

それでね、ちょっと話が飛ぶんですけど、なんかの拍子に僕ちょっとトンカチが必要になったことがあって。いや、本当に飛んで申し訳ないですね。でもね、そうなんです。工作かなにかしてたのかな、とにかくトンカチが必要になりました。でも困ったことに、見つからないです。トンカチがうちじゅう探しても見つからなかったんです。しょうがないから、他のもので代用してはみたんですけど、もうどうにもしっくりこなくって。なにかピッタリなものはないかなぁ、って考えてたんですけど、そこで思いついたのが自転車のサドルだったんですね。こりゃいいや、なんて。

でも自分の自転車のサドルじゃだめなんですよ。いかんせん柔らかい。兄のお古だったせいもあるんでしょうか、もうサドルが柔々になってしまっていたんです。どうしよう。そうなるとあれですよね、頭に浮かぶのはマー君の自転車のことばかり。これまでの経験から、マー君の自転車のサドルが固いことを僕は知っていたんです。そうと決まれば自分の自転車にまたがり、マー君の自転車までダッシュ。いつもの場所で僕を待っていてくれたその自転車のサドルは、予想通り固い固い!僕は喜び勇んでサドルを引っこ抜き、うちに持って帰りました。まぁね、結果から言うと使わなかったんです。いや、罪悪感とかではなくて、僕がそうこうしているうちに、なんとうちから親が本物のトンカチを見つけてくれたんですね。そう、サドルを使うこともなく、事態は収束したんです。

次の日事件は起こりました。いつも通り学校に行くとなにやらマー君が怒っていたのです。怒られることといえば、自転車のサドルのことぐらいないし、僕はす ぐにその関係のことだと思いました。「どうしたの?」。僕は、マー君にそう聞いたんです。するとマー君 は、怒りを押し殺したように、こう言ったのです。

刺さった

マー君もおっちょこちょいなところがありますからね、どうやらサドルがないのに気づかず自転車にまたがってしまったようなのです。

いや、何がまずかったって僕、その話聞いて腹抱えて笑っちゃったんですよ。だって、刺さったって。あはは、あはっははは、あははっははははははは。今思い出してもおかしいぐらいです。気づけよ!!!あははは!

それにしてもなんで僕がサドルをとったってわかったのかなぁって。サドルもちゃんとわからないように郵便受けに刺しといたはずなんです。そこで後々聞いてたら「そんなことするのはお前しかいない」って。仲がよすぎるのも困ったものですね。ごめんね、マー君。

③花の蜜を薦め続ける

これは幼稚園の頃の話です。僕らが通っていた幼稚園に、花が咲いていたんですよ。なんていう花なのかな、すいません、僕ちょっとそうゆうのに疎いんで詳しくはわからないんですけど、ピンクと赤の中間のような花が咲いていたんですね。それでね、これは声を大にして言いたいんですけど、この花の蜜がうまいのなんの!何の気なしに吸ってみたんですけどね、それこそ本当に蜜の味がしたんです。そのころといえば僕、ポケットに砂とか入れて持って帰っていたような、じゃっかん弱めの子供でしたから、それはもう夢中になって吸っては吸って。毎日そんなことをしてました。それでね、この事実をどうしても仲のよかったマー君に教えたくなったんです。場を荒らされたくなかったんでみんなには秘密にしてたんですけど、どうしてもマー君にだけは知って欲しかった。でね、僕はしつこく薦め続けたんですよ。だってどうしても知って欲しかったから。

「今日何して遊ぼっか?」「んー花の蜜美味しいよ」

「昨日あのアニメ見た?」「んー見てないけど花の蜜美味しいよ」

何を言われてもそんな調子だったんです。そしたらついにマー君が怒りまして。「しつこい。僕は花の蜜なんて吸わない」。悲しかったですよ。そりゃちょっと悲しかったんですけどね、でもこれ以上薦めたらいけないんだって、僕もわかったんです。しつこかったなって。マー君はそんなことしないんだって。それ以来僕は、一切蜜の話をすることをやめました。

でもね、僕知ってるんです。その後マー君、一人でこっそり花の蜜を吸っていたんですよ。僕は壁の影からそれを見ちゃったんです。でも、言いませんでした。それは僕だけの秘密です。これ以上言ったらしつこいし、みんなの前では、マー君はそんなことをしないんです。

でもね、まさかね。「花の蜜吸い男」(本題ひらがな)、という僕の作品が地元の絵のコンクールでなぜか金賞を受賞してしまい、みんなが行くお祭りに貼り出されるとはね・・・。

ごめんね、マー君。

④塩をかける

高校ぐらいになるとね、あ、僕とマー君は中学から別の学校に行ってたんですけど、それでも相変わらず仲はよくて。で、高校ぐらいになると、学校帰りに遊べなくなった分、週末になるとよくうちに泊まりに来てたんです。でね、飽きもせずゲームやったりしょうもない話をよくしていました。でもマー君は、一回寝ると中々起きないんです。そしてすぐ寝る。だから僕はよく一人で退屈になってしまうことがよくあったんです。

暇だなー。そう思ってね、なんとなく寝ているマー君に塩をかけてみたんですよ。

別になんのアクションも起こさないんですけどね、なんかしらないけどこれが妙に楽しくって。ほら、いたずらって何だかワクワクするじゃないですか。僕はもう夢中になって、寝ているマー君に塩をかけ続けました。そうですね、我に返ったときにはすでに、半瓶ぐらいいってたかな。やべぇやり過ぎた、と思ったときには、時すでに遅し、でした。

で、しばらくしてマー君が急にムクっと起きて、「ちょっとトイレ借りるー」。僕は「う、うん」なんて返事するのがやっとでした。そしたらね、トイレにむかったマー君から叫びが聞こえてきたんです。

俺しょっぺ!!!

いや、何がまずかったって僕、それ聞いて腹抱えて笑っちゃったんですよ。だって、俺しょっぺって。あはは、あはっははは、あははっははははははは。あははははははははっははっはっはははははは。あはっははははっはははははは。

ごめんね、マー君。

そんなこんなで長い付き合いになる僕ら。そんなマー君も今や立派なニートです。今度ご飯でも奢ってあげないといけませんね。

ごめんねマー君。よろしくねマー君。

【目標15位以内キープ。応援よろしくお願いします。】

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2009年5月 4日 (月)

サンデーマンデー

それはそう、まるで死神の鎌のように。

ゆっくりと、でも確実に振り下ろされいる。そして僕はまだ、それに気づけないでいる。

カンカンカンカン!

けたたましい音が鳴り響く。もちろんその音は僕の耳にも入り、僕は少し迷った後、歩みを止めた。そうゆう時間帯なのか、周りには誰もいなかった。特別でもないその行動。ごく当たり前のその行動。夕飯何食べようかなぁ。そんなのんきなことを考えていた。そのときまでは。

それはそう、まるで死神の鎌のように。

ゆっくりと、でも確実に振り下ろされていた。そして僕はまだ、それに気づけないでいた。

カンカンカンカン。

そして、僕の頭に、踏み切りのバーが直撃した

ガンッ!イッテキマ~ッス!

ひどく、鈍い衝撃が僕を襲った。そのときの感触を一言で言うならば、「埋まるかと思った」といったところか。愚鈍そうに見えて、優しそうな顔をして、やつは本気を出すと意外とすごい。あの衝撃は、僕の人生の中でもそうそう体験したことがあるものではなかった。

確かに僕は、行くんだか行かないんだか、という中途半端な位置に立っていた。この場合非があるのは、間違いなく僕であろう。その恨みは行き場もない。あの棒に当たった人がどれだけいるのかは知らないが、もし当たったことがある人がいれば、それだけ仲良くなれるぐらいの衝撃だった。

痛い。痛いというか、もうダメかもしれない。倒れそうだ。

「ねぇ、なんか映画借りてこようと思うんだけど、最近なんか面白いのある?」

そのとき、ふとなぜか、ババァの顔が頭をよぎった。おいおい、まさかこれが走馬灯ってやつか?・・・マジかよ。

「そうねぇ。崖の上のポニョなんてどう?」

「え?放尿?」

「ポニョだよ!ジブリに怒られるぞ!」

い、嫌だ!こんな最後は嫌だ!僕だって、僕にだってもっと楽しい思い出とかいろいろあったんだ!信じてくれ!女の子に優しくしてもらったこととかあるんだ!

いや、そうじゃない。今は過去を振り返っている場合じゃない。この場所から避難しなければ、本当に最後になってしまう。動かなければ。

今の僕は衝撃に抑え込まれ、その場で四つんばいになってうずくまっている。

立ちあがれない。足に来ている。そして何より、立ち上がったそのときに再び頭を棒にぶつけでもしたら、僕は完全に終わってしまうだろう。

j時間が、ない。とにかくここから脱出せねば。

僕はハイハイの姿勢で後ろずさる。これしか手段は考えられない。バックオーライ。シャカシャカ進む。進め、進め。生きるんだ。進め進め、乗り越えるんだ。

必死である。周りから見れば、かなり奇怪であったに違いない。ハイハイのバックで進むいい大人。しかし、この状況で冷静になれというほうが無理な話だ。生きるか死ぬかの間際だぞ。周りなんて、きにしている余裕はない。

そしてそのまま、僕は踏み切りの向かいの本屋へと入っていった

「いらっしゃいっ・・・ませ・・・」

そこにきてようやく我に返った僕。どちらかといえば、このときのほうが死を間近に感じたのが正直なところだ。何事もなかったように立ち上がり、近くにあった雑誌を買って外に出た。あのときの店員の顔は一生忘れることはないだろう。

嘘であってほしい。ネタであって欲しい。何度もそう思った。

しかし、生まれて初めて買ったサンデーが、いつもいつでも僕を現実に引き戻し、そして奈落のそこに突き落とすのだ。

僕は、切ない。

【目標15位以内キープ。どんどんいきます。】

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2009年4月27日 (月)

お米

よくわからないところに、お米がついていることがある。

一度や二度の話ではない。これがまた、よく、ある。

袖とか、肘とかに、こうカピカピになったお米がへばりついているのだ。なんとか全部取りのぞいても、また次の日の服についていたりする。

はっきり言って、かなり恥ずかしい状態である。

しかし、だ。

「背中にご飯つぶついてるよ・・・」

「・・・え?」

今まで数多のご飯つぶをたずさえてきた僕であるが、さすがに背中となると、どうか。

な、なぜ・・・?

まだ。最悪まだ、袖ならわかる。多少元気よくご飯を食べれば、そうなることもあるだろう。お米が、ちょっと箸からこぼれてしまうこともあるだろう。

しかし、背中についているというのは一体どういうことだ。

食事中にドッヂボールでもしなければ、背中にお米がつくことなどまずありえない。

「稲のベッドでスヤスヤあぁいい気もち☆」。ないな。ない。

そうだったのか。どうりでやたらとハトがついてくると思ったよ。なんか知らないおばあちゃんが拝んでくると思ったよ。

あーあ。背中に、ねぇ。僕の、一体何がいけなくて、僕に一体何ができたというのだろう。

狂いそうなほど恥ずかしい。あ、すいません、ちょっと穴を用意してくださいませんか。

しかし、だ。

それでもなお、まだ最悪のケースではないと思う。本当に救えない、たった一つの「悲劇」というのは、僕が思うに他にある。

絶望、悲しい。悲しい。

そう。

それは、チャーハンのおにぎりが、カバンの中で爆発することだろう。

信じられないかもしれないが、おにぎりはカバンの中に入れっぱなしにしておくと爆発する。少なくとも、チャーハンに関しては間違いなく、ドカンだ。経験者である僕が言うのだから、 まず間違いないだろう。

「あーなんかお腹減ったなぁ・・・。あ、そうだ!この前買ったおにぎりがあったじゃん!」

別になんでもないことに嬉々としてカバンに手をつっこむと、何やらいやな感触が。おそるおそるカバンの中をのぞくと、そこはもう大惨事である。

あ、あぁ。このipod買ったばっかりなのに・・・。見事にお米がびっしりと貼りついている。雑誌かなにかで、キラキラした石を散りばめた「deco」ipodなるものを見たことがあるが、もはやそんなレベルではない。

最悪だ。中身を全部取り出して、カバンを逆さにして振っても、一向にお米は出てくる気配がない。そう、やつらはくっつき、カピカピになり、当り前の顔をしてそこに居座るのだ。こうなった以上一粒一粒、丁寧に収穫していかなければならない。

あなたは、カバンの中のお米をとるために、学校を休んだことがありますか?

こんなことは、「モンモン病」という謎の仮病を使って小学校を休んだとき以来である。

いやいや、そんなことぐらいで大げさな、との声も聞こえてきそうなものだ。しかし、このときのテンションの下がり方と言ったら。それはもう経験したものしかわからないだろう。

すべてが信用できなくなるのだ。チャーハンですら爆発する。だったらペットボトルのお茶なんかも危ないんじゃないか?お菓子だって危ないんじゃないか?

ありとあらゆるものが、悪の根源に見えてきてしまうのだ。

            「禍福は糾える縄の如し」

                        -老子(意味不明)

それ以来、僕はカバンにおにぎりを入れていない。

ご飯というのは、日本人にとってなくてはならないものだ。

僕だってご飯を愛している。

しかし、そうであるがゆえに、時に残酷すぎる結果を生み出すこともあるのだろう。

儚い、な。

僕は、ふと、そんなことを思ったんだ。

おにぎりを宙に投げて口でキャッチするという特技を披露しようとして、放り投げたおにぎりがまさかの空中分解をし、顔中米だらけになった高井君を思い出しながら。(次の日からあだ名はライス浴び男)

【目標15位以内キープ。更新できなくてすいませんでした・・・。】

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2009年3月10日 (火)

発表

今まで聞いた中で、1番すごかった母親の寝言。

1位  ザラキ。

【目標15位以内キープ】

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2009年3月 2日 (月)

恩返し

『亀の恩返し』

そこを歩くはおじいさん。

ぷらりぷらりと歩いていると、一匹の亀がひっくりかえっているではありませんか。

バタバタと、手足を左右に振っています。

「おやおや可愛そうに。どれ、今元に戻してやるからな」

心優しいおじいさんは、亀を元に戻してあげました。

そして、その夜のこと。

トントントン。トントントン。

誰かがおじいさんの家の戸を叩いています。

「こんな時間に誰だろうね」

おばあさんが言いました。

おじいさんが戸を開けて見ると、なんとそこには綺麗な娘が立っていました。

「こいつは驚いた。こんな時間にどうしたんだい?」

おじいさんは言いました。

「夜分遅くに申し訳ございません。私は旅の者ですなのですが、少しばかり雪が強く、道に迷ってしまいました。もしよろしければ、今晩ここにとめていただけないでしょうか」

「ふうむ、それは大変だったでしょう。こんな家でよければ、いくらでも泊まっていってください」

娘はその言葉にたいそう喜び、おじいさんの家に泊まることになりました。

娘の名前は、おつうと言いました。

おじいさんもおばあさんも人がいい上、子供がおりませんでしたので、二人はおつうが実の子供であるかのように接しました。

次の日も、また次の日も雪は降りやまず、おつうはしばらくおじいさんの家にお世話になることになりました。

おつうは掃除、洗濯、何でも手伝いました。おじいさんもおばあさんも喜び、それはそれは幸せな日々は続きます。

しかし、おつうそれだけでは恩を返しきれないと思ったのでしょう。ある日こんなことを言い出しました。

「これから私は、おじいさんとおばあさんに恩返しをいたします。しかし、私が作業をしている間、この部屋を絶対に覗かないでください」

「ふむ。わかった。そう言うなら好きにしなさい」

おつうは昼も夜も、その部屋に閉じこもりっきりになりました。漏れる音は、真夜中まで聞こえてきます。そしておつうが部屋から出てきたのは、それから3日目のことでした。

「おじいさん、これを」

そう言っておつうは、手に持っていた布をおじいさんに渡しました。

「こ、これは・・・!」

おじいさんは驚きました。

「元々うちにあった布が、何かぬめぬめになっておる!」

そうです。おつうが渡した布は、元々おじいさんの家にあった布を何かぬめぬめにしたという、大層珍しいものでした。

「見てくれ、おばあさん!」

「まぁ、ぬめぬめですね!」

「あぁ、ぬめぬめだ!」

それからも、おつうが部屋にこもり、おじいさんの家にあった布をぬめぬめさせるという行動は続きました。

おじいさんは、段々と部屋の中の様子が気になってきました。

「このままではうちのばぁさんがぬめぬめの服をこしらえることになる・・・」

そしておじいさんは、おつうとの約束を破り、そっと部屋の中を覗いてしまったのです。

なんとそこには、おじいさんの家の布に自らの体をこすり付けている、一匹の亀がいました。そうです、あのときおじいさんが助けた亀です。

そして亀も、おじいさんが自分の姿を見てしまったことに気がつきました。

「おじいさん、覗いてしまいましたね」

亀は寂しそうに言いました。

「おじいさん、おばあさん、大変お世話になりました。私はおじいさんに助けられた亀です。しかし、この姿を見られた以上、もうここにいるわけにはいきません。おじいさん、おばあさん本当にありがとう。このご恩は一生忘れません」

「そ、そんな!おつういかないでくれ!」

さようなら。そう言い残し、亀になったおつうはおじいさんの家を出て行きました。

「おつうー!」

おじいさんの叫びもむなしく、おつうが振り返ることはありません。

「おつうやー!」

おばあさんが、一緒になって叫んでも、それは同じでした。

「おつうー!」

「おつうやー!」

おつうはおじいさんの家から、一歩、また一歩と遠ざかっていきます。

そしてそのまま20分ほどが経ちました。

「おつう・・・」

「おつうや・・・」

おつうはおじいさんの家から、一歩、また一歩と遠ざかっていきます。

そしてそのまま15分ほどが経ちました。

「・・・おつう、すまなかった。行くなら行ってくれ・・・」

「・・・もう声が・・・でも何かいまさら引くに引けないし・・・」

おつうはおじいさんの家から、一歩、また一歩と遠ざかっていきます。

そしてそのまま15分ほどが経ちました。

「・・・空気読めって」

「・・・なんでそんな歩くの遅いの」

おつうはおじいさんの家から、一歩、また一歩と遠ざかっていきました。

おしまい。

『ハトの恩返し』

そこを歩くはおじいさん。

ぷらりぷらりと歩いていると、一羽の鶴が罠にかかっているではありませんか。

「おやおや可愛そうに。どれ、今助けてやるからな」

そして、その夜のこと。

トントントン。トントントン。

おじいさんが戸を開けて見ると、なんとそこには綺麗な娘が立っていました。

「こいつは驚いた。こんな時間にどうしたんだい?」

「夜分遅くに申し訳ございません。私は旅の者ですなのですが、少しばかり雪が強く、道に迷ってしまいました。もしよろしければ、今晩ここにとめていただけないでしょうか」

娘の名前は、おつうと言いました。

おじいさんもおばあさんも人がいい上、子供がおりませんでしたので、二人はおつうが実の子供であるかのように接しました。

おつうは、ある日こんなことを言い出しました。

「これから私は、おじいさんとおばあさんに恩返しをいたします。しかし、私が作業をしている間、この部屋を絶対に覗かないでください」

「ふむ。わかった。そう言うなら好きにしなさい」

その夜、おじいさんはいきなり部屋の戸を思いっきり開け放ちました。

なんとそこには、一羽の鶴の姿がありました。そうです、あのとき助けた鶴です。

「な、なんで!?ちょっと早くない!?」

おつうは驚きました。まだ、何もできてない・・・。そう思いました。

実はおじいさん、若干ボケが進行していたのです。

しかし、おつうもこうなった以上は締めなければいけません。

「おじいさん、おばあさん、大変お世話になりました。私はおじいさんに助けられた鶴です」

「誰?」

「ほ、ほら、今日のお昼ごろわたしが罠にかかってて!わたしはあの時助けてもらった鶴です」

「じゃあわたしもあの時助けてもらった鶴です」

「・・・し、しかし、この姿を見られた以上、もうここにいるわけにはいきません。おじいさん、おばあさん本当にありがとう。このご恩は一生忘れません」

「はい」

さようなら。そう言い残し、鶴になったおつうはおじいさんの家を出て行きました。

「・・・で、あの子は結局誰だったんですか?」

おばあさんは聞きました。

おじいさんは答えました。

「さぁ・・・。確か、ハト・・・じゃったかな・・・」

おしまい。

【目標15位以内キープ】

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2009年2月17日 (火)

リブカタッシ

「ねぇ」

兄の問いかけに、僕は小説に目を落としながら反応した。
「ん?」

「あのさ、ちんぺーじって何だっけ?」

彼が何を言っているのか全く分からなかったから、僕は小説に目を落としながら反応した。
「知らない」

「いや、お前も絶対知ってるって!ホラ、あれだよ!あれ。何?」
「いや、知らないって。何?」
「ちんぺーじ」
「猿?」
「それチンパンジー」

とりあえず、僕は持っていた小説を閉じてみる。それで何かが解決するわけではないが、全てはそこからな気がした。

「何?」
「ちんぺーじ」
「いや、ちんぺーじじゃなくて」
「ちんぺーじ」
「いや、ちんぺーじじゃなくて」

知らねぇよ。頭の中で僕がそうつぶやいたとき、ババァがやってきた。
僕から満足な答えが得られなかった兄は、次にババァに投げかけることを選んだようだ。

「ねぇ、ちんぺーじって知ってるでしょ?」
「ちん?何?」

やっぱりねぇ。

「知らないの?まったくいい大人がこれだけ集まって・・・」
「・・・あ、あぁ、あれね。ちんね。もちろん知ってるわよ!」

マジで!?知ってるの!?ちん!?

「映画監督・・・?」
「じゃない」
「じゃないほうだよね、やっぱり。あれでしょ、ちんでしょ。知ってる」

・・・映画監督にもいるんだ。

「・・・バンドの?」
「違う」
「・・・よね。ちょっと待って今思い出すから!」

あぁ。

「・・・猿?」
「それチンパンジー」
「知ってる」

・・・さては、無理してるな。賭けてもいい、まずババァはちんぺーじを知らない。

「ねぇ、思い出した?」

え?俺?
マジで?・・・。

「う、うん!なんか思い出せそう!」

言えない。この状況で知らないなんて言えない。ババァが「全知り」のポーズをとっている以上、ここで僕が知らないといえば、どうなるか。僕が斉藤家で一番知識がない、という図式が完成してしまう。それだけはどうしても許し難い。チョモランマを犬の種類だと思っていた母と、小さい頃好きだった遊びが「ゲームボーイを砂に埋める」だった兄の前で、その醜態はあり得ない。

「ちんぺーじ・・・」

「知ってる知ってる!」
「ここまで出掛かってるんだけどなぁー!」

わかんねぇよ。なんだちんぺーじって。

「わかった !」

な!?ババァの奇声に僕は顔を上げた。し、しまった!先を越されたか!?

「猿だ!」

ここまで兄弟の息が揃ったのはいつ以来だろう。見事なまでの「哀れみ」が完成した。

「ヒントは?」

ババァ・・・。

「最初の文字だけ!」

ババァ・・・。

「いや、ごめん。俺も分かんないから」

ごもっとも。

「どう?」
お、俺か・・・。
ど、どうって言われても。
「あ、あれじゃない。あのゲームか何かの・・・」
分かんないよー。
「・・・あ、それ近いかも・・・」
マジで!?何か当たった!
「や、やっぱりね!ゲームだよ!ゲーム!ゲームに決まってんじゃん!」
みたか、ババァ。これが若き力よ。
「あ、そうだ!ゲームだゲーム!」
な!?ババァ、のっかってきやがった!ふざけんな、それ俺んだぞ!

「でも、ゲームじゃなかったような・・・」
あら?
「そうだよ!ゲームなわけないじゃん!誰ゲームとか言ったの!」
おいババァ、こっち見てんじゃねぇよ!
「やーいやーい!」
ババァ!粗末な葬式あげるぞ!

はぁ・・・。
それぞれに小さくつぶやく。

「ちんぺーじ・・・」
「ちんぺーじ・・・」
「ちんパーティー・・・」

もはや前提から間違っているババァをかまっている余裕はなくなっていた。
ここまでいくと体裁よりも答えのほうが気になってくる。誰でもいい。教えてくれ。ちんぺーじって一体何なんだ?

その夜はほとんど眠れぬ夜を過ごした。ちんぺーじ。ちんぺーじ。その言葉が頭の中をぐるグルと回っていた。

神様教えてください。ちんぺーじって、一体何なのですか?

もちろん返事はない。

・・・明かり?

そのとき朝日がゆっくりと差してきて、僕らのちんぺーじをそっと照らした。

追記

思い出したという兄に聞いたところ、ちんぺーじとは「自分が小さいころに考えたヒーロー」だそうです。

【目標15位以内キープ】

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2009年2月 8日 (日)

Lost

小学校高学年、いや、もう中学生かな。精一杯背伸びしてるのはわかるのだけど、それはもう幼くて。いや、本当はここまで背伸びをしているのが分かってしまうことこそが、幼いということなのだろう。

同世代には何かと認められている部分もあるのかしら。髪を茶色に染めて、ちょっと悪そうな格好をして。ちびっ子ギャングなんて形容がよく似合う。そんな男の子2人がいた。そんな2人の会話を、僕はタバコを吸いながら聞いていた。

おそらく一人の男の子(茶髪)のほうが色々と進んでいるだろう。もう一人の男の子(黒髪)に説くは説く。偉そうではないけれど、その様子はどこか自慢げだ。

茶髪「デートはマジで金かかるから!多めに持っていったほうがいいよ!」

いやぁ、もう最近のお子様は。すごいね。俺、たぶんその頃ポケットにビスケットいれて叩いたりしてたよ?何か頭悪かったよ?マセてんねぇ。

「映画見て、飯食って・・・だから3000円は持っときな!」

3000円て。か、可愛いな。やっぱり子供は子供。うひょ、うひょひょひょひょひょ。笑ってはいけないと思いつつも、おかしくて。だって3000円て。

「あ、映画代俺が出すよ」
「え?でも悪いよ」
「いやいや、ちょっと格好つけさせて(笑)」
「えー、でも・・・」
「いいからいいから!」
「そ、そう?」
「うん!あ、でも悪いんだけどさ・・・600円貸してくれない?」

終了。3000円て。

これが3000円の限界だろう。映画代が大人1800円、奢りでもすればこの時点で足が出てしまう。これから先1円たりとも使えないし、帰りは選択の余地なく徒歩。夕飯は、公園でボランティアの人が配ってる味噌汁の列に並ぶしかない。3000円て。なんておかしいんざんしょ。

しかし、なんだろうな。彼らの会話を聞いてからできた、この胸のモヤモヤは。

おそらく彼らの年で3000円は決して安くはない。僕だって彼らと同じような年だったことがあるからわかる。アルバイトもできないし、小遣いを何とかやりくりして・・・。そう考えれば、3000円は彼らにとって最大の数字なのかもしれない。

3000円か。

確かに、巨額を投じたからといって、それが=いいデートというわけではないだろう。今持っているカードで、悩み、行き詰まり、少しでも相手を楽しませようとする。正しい姿勢だ。わぁ、なんか青春っぽい。いいな、いいな。そんなもの、すっかり忘れてた。

なんかちょっとうらやましかったのだ。3000円のデートが。そうだ、間違いなくそれがモヤモヤの正体なのだ。

3000円のデート、そこには僕が失ってしまった何かが、あった。
3000円のデート、果たして今の僕にもできるだろうか。

3000円のデート、思いを巡らせてみる。3000円で僕は何ができる?基本線は、茶髪の言った映画を見てご飯を食べるというプランに沿ってみるか。しかしこのプラン、一見間違いないようにも見えるが、無条件で当たるというわけではない。何を隠そう僕自身、過去にこの作戦で見事に失敗を犯しているのだ。

前もって上映時間を調べた僕にぬかりはなかったはずだ、ご飯中だって観た映画の話で頑張って盛り上げようとしたはずだ。しかし、それからその女の子が僕とデートしてくれることは、ついに二度となかった。そして僕は学んだのだ。最初のデートで「北京原人 Who are you?」を観てはいけないと。

この事件は僕の中で、ほぼトラウマに近い形で残っている。最初のデートで観る映画は、相当気を使って選ばなければならない。

場所は、新宿辺りが妥当か。3000円から捻出する交通費はバカにならないが、かといって近所の公園に梅のツボミを見に行くわけにもいくまい。相手の交通の便も考えて。それに新宿に行けば、映画を観た後とりあえず1日乗り切れるぐらいの何かはあるだろう。

我が家から新宿までの往復の電車賃は900円。すでに3分の1がいかれている。朝4時に出て新宿まで歩くことも考えたが、それでは体力的にデートどころではない。ご飯はマクドナルドでリアルバリューセット(ハンバーガー、マックポーク、水)を頼むとして、自由に使えるのは残り1900円。

映画を観たら残り100円。映画代ぐらい奢りたいところだが、残念ながらそんな余裕はない。

え、残り100円!?ちょっと早くない?どうしよう、ブックオフいけば時間潰せるかも・・・いやいや。とりあえず、お金を持ってないことを悟られてはいけない。とりあえずしゃべり続けるか。それしかないな。とにかく必死に時間を潰すのだ。頑張れ、頑張れ自分。

女の子「次どこいこっか?」

「うーん。あ、そういえばさゴリラの血液型ってB型しかないって知ってた!?」

女の子「え、マジで!?」

~2時間後~

女の子「・・・そろそろどっか行く?」

「うん。いや、でもB型しかないってすごいよね!」

女の子「・・・そうだね」

~1時間後~

女の子「・・・」

「・・・ゴリラ・・・」

女の子「・・・いこっか」

「・・・うん」

マクドナルドから外に出ると、辺りはすっかり暗い。ポケットに入った100円玉を握り締めて歩く。そしてそれはゲームセンターの前を通りかかったときのことだった。

女の子「そうだ、記念にプリクラとっていかない!?」

「え!?」

女の子「・・・ダメ?」

「いや、ダメじゃないけど・・・ほら、写真は魂を・・・」

女の子「それ全然面白くないよ」

「・・・はは、だよね」

女の子「・・・あたしと一緒じゃ、ダメ?」

「い、いや。わかった、撮ろうか!」

女の子「本当!?やったー!」

「・・・その代わり、4分の1しか写らないから100円しか払わなくてもいいですか?」

女の子「死ね」

色々考えたけど、どう考えても無理でした。

・・・。

いいよ・・・別に実際3000円デートなんかするわけじゃないし。俺、大人だし・・・。デートとか、うん。大丈夫。本当、別になんでもないから。

飲み物を買おうとしたら、財布の中に350円しか入っていなかった。

・・・お母さん、僕何も勝てないよ。

・・・。

子供たちよ、もっと高オニとかで遊んだほうがいい。さもなくば、大人が必要以上にキュッとしてしまうであろう。              -斉藤アナスイ

【目標15位以内キープ】

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2009年1月25日 (日)

リアルマネーゲーム

Case1.

以前自動販売機で飲み物を買おうとしたときに、硬貨を落としてしまい、それが自販機の下の隙間に入ってしまったことがある。50円、それは決して無条件で見過ごせる金額ではない。周りを見渡せば、幸い夜も遅かったので人はいなかった。

仕方ない。僕は地面にはいつくばり、自販機の下に手を伸ばした。暗闇の中でもわかる鈍い光。大丈夫、そこまで奥にはいっていないようだ。僕はやっとのことで硬貨を掴み、そして立ち上がった。

しかし、だ。開いた手の中、そこには5円玉があった。
「バ、バチが当たったのか!?」

落としたのは確かに50円であったはずなのに、僕が拾ったのは5円円玉。なぜだ?
ここで考えられる説は2つ。一つは、ミロを粗末に扱った過去になんかジュースの神様みたいのが怒ったという説。そしてもう一つが、僕が落とした50円のほかに、5円を落とした人がいて、僕が拾ったのはそっちだったという説。おそらくは後者だろう。

と、ということは俺の50円玉は5円を落とした人に拾われたのか!?

違うに決まっている。しかし、こんなことを考え、一瞬本気で悔しがる自分が怖い。時空を歪ませてしまったことに、我ながら恥ずかしくなる。違う、僕の50円はまだこの自販機の下に落ちているのだ。

待てよ・・・。

無事50円を拾い、コーンスープを飲みながら考える。

500円玉を下の隙間に落とし、這いつくばってとるまでもないと判断したお金持ち。・・・ない話じゃない。

千円札を下の隙間に落とし、手が届かないところまでいってしまった大富豪。・・・ない話じゃない。

どれもこれも、ない話じゃ、ないんだよ。

となれば、行き着く考えは一つ。

「これ、本気でやったらけっこうな金になるんじゃないか?」

-。

ここからは斉藤アナスイの闘病記としてではなく、あくまでも、本気で自動販売機の下を漁ったらどうなるか、という実験結果として読んでいただけると幸いである。

では。

実際にやってみた。
-。

制限時間は街が寝静まる深夜0時から、明かりを取り戻す早朝5時までの5時間。

服装は闇に紛れるように上下黒。

懐中電灯持参。

0:01

1台目の自動販売機。
いざ実行の段階になると、自分で落としたお金を拾うケースとは大きく違う点が2点あることに気がつく。まずは、人の目。おそらくは誰に見られることもないと頭ではわかっているものの、どうしてもひるんでしまう。神経が過敏になりすぎて、わずかな物音がものすごく怖い。そしてもう一点が、戸惑い。俺、なんでこんなことやってんだろう。

しかしまぁ、ここまできてしまった以上は引いてばかりもいられない。今後の展開を占うとも言える初手、いざ勝負。僕は意を決して地面にはいつくばった。むぅ、暗い。予想以上に暗い。人目を避けるためにあえて暗い道路を選んだのが失敗だったか。家から持ってきた懐中電灯で照らす。目立つのを避けるためになるべく使用は控えたかったのだが仕方がない。視界が一気に明るくなる。・・・あった。見覚えのある形、色。10円だ。あった。本当にあった。距離的には造作もない。僕は手を伸ばし、その10円を握り締めた。一台目の自販機でさっそくの収穫。なんという幸先の良さ。あぁ、そうだ。僕の考えは決して間違えではなかったのだ。しかし。喜びのあとに、懸念の波が押し寄せてきた。

これ、本当にもらっちゃっていいの?

モラル面では「もらう」側の圧勝なのだが、法律的にはどうなのだろう。違反?捕まる?怒られる?僕は急に不安になり、拾った10円を元に戻しておいた。お金が欲しいわけじゃなく、いくら拾えるのかを知りたいだけだ。何度も自分に言い聞かす。そして何度も後ろを振り返りながら、僕はその自販機を後にした。欲しくない、欲しくない。とはいえ、なにはともあれ10円を見つけたことには変わりない。これは大きな一歩いえるだろう。

0:27

11台目の自動販売機。

1台目以来お金は見つかっていない。っていうかなんでここだけ地面が濡れてるんですか?

1:31

もう数え切れていないが、数十台目の自動販売機。

それまでと同じように自動販売機の前に這いつくばっていたところ、自転車に乗ってやってきたおばあさんとふと目が合う。そこでようやく気がついたのだろう、などと声にならぬ声を出し、急ブレーキをかけるおばあさん。目を見開いてこっちを見ている。2人の間に流れる沈黙。ど、どうしよう。

「こ、こんばんは」

どうしていいのかわからず、とりあえず挨拶をしてみる。

「こ、こんばんは」

おばあさんも返事を返してくれたが、その声は完全に上ずっている。やばいな、怪しまれているのは、まず間違いない。ど、どうすれば?何か、何か言わないと。

「こ、こんばんは」

何を言っていいのかわからず、また挨拶をしてしまった。

「こ、こんばんは」

これではラチがあかない。僕がああでもないこうでもないと考えているうちに、「隙アリ!」と言わんばかりに、おばあさんがえらい勢いで自転車を漕ぎ出し、僕の元から去っていった。 ・・・驚かせて本当にごめんなさい。

23年間生きてきて初めて、自転車を立ち漕ぎするおばあさんを見た。リアルに心が痛む。

1:34

例の一件があって以来、地面にはいつくばるのではなく、しゃがんで覗きこむほうにスタイルチェンジ。っていうか最初からこうすればよかった。成果は相変わらずない。

3:17

ようやくお金を発見。またしても10円だが、震えるほど嬉しい。拾った10円を握り締め、ありがとうと念じ、再び元の位置に戻す。これで合計20円。

4:05

寒い。

4:06

自動販売機が暖かいことに気づき、くっついて暖をとる。

4:58

最後の自動販売機。 >これで最後にしよう。そう思ってしゃがみこむ。自動販売機の下を漁るのも、大分板についてきた。もはや恥ずかしいという感情はわいてこない。結果は、なし。しかし、何ともいえぬ安堵感が身を包む。

終わった。

5:00

調査終了

結果:20円 時給換算:4円


Case2.

自動販売機では一攫千金を狙うのが難しいことがわかった。となれば、残る方法は一つしかない。

「本気で埋蔵金を掘ったら、見つかるんじゃないか」

―。

実際にやってみた

―。
制限時間は街が寝静まる深夜0時から、明かりを取り戻す早朝5時までの5時間。

服装は闇に紛れるように上下黒。

スコップ持参。

0:01

公園の中でも、一際土が盛り上がって掘りやすそうな所に狙いを定め、穴掘り開始。

0:02

死んだ金魚が出てくる。

0:03

戦意喪失。

調査終了。

結果:0円時  給換算:0円

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2009年1月13日 (火)

ペットのエサミシュラン

・シーザー プチラグジュアリー 本格ビーフ

1

品評:☆☆

口に入れた瞬間、驚くほどの透明感が繰り広げられる。無味と無味が織り成すハーモニー。食感、見た目ともに悪くないが、とにかく味が薄い。野菜も多く入っているため栄養バランスは悪くないはず。塩分の取りすぎ、食生活のバランスが気になる人におすすめ。

・自然派宣言 馬のアキレス【超ロング】

2

品評:☆

硬すぎて、噛み始めてから数分間は何も起こらない。歯が折れる可能性があるのでやりすぎには注意。口に入れる抵抗感が比較的少ないのは評価する。しゃぶり続けていると、草原を走り回る馬の姿が浮かんでくる。味は、薄いながらに動物の風味。

・UNICHARM 銀のスプーン お魚・お肉・野菜入り

3

品評:☆☆☆

薄味ながら、魚介類の旨味が確かに感じられる一品。硬さもそこまで気にならない。スナック感覚でいける。無条件で美味しいとは言いがたいが、家中かけまわっても食べ物がこれしかない場合は食べてもいい。ただ一点、歯に怖いぐらいへばりつくのが気になるか。そして後味はいつまでたっても抜けることがない。

・MARUKAN うさぎのぱくっとクランベリー

4_2 品評:☆☆☆☆☆

ほぼまんまビスケットで、悲しいほどに美味しい。甘みもしっかりと感じられ、人間のおやつとしても全然いける。ただし、「ペットの便臭を緩和する働きがあります。」と箱に書かれており、心が折れそうになる。

・コメット カメのエサ

6

品評:

舞台はついに哺乳類の枠を超えた。パッケージの「おいしいヨ!」が食欲をそそるが、いざ口にすると今まで味わったことのない、得体の知れない食感が襲い掛かってくる。味こそしないが、悪い意味でもふっとした、戦慄すら覚える食感。体が拒否反応を示し、決して飲み込むことはできない。「浮くエサ」と言われても何のメリットもない。

・MITANI 虫ゼリーMAX20

5

品評:☆☆☆☆

虫用という懸念からか、その商品名からか、食べる前の拒否反応がひどい。しかし、これがビックリ、食べてみると悪くないというか、むしろ美味しいとさえ感じられる。バナナ風味と書かれたとおりの甘みがあって、これを食べて育った虫は確かに強くなりそうだ。「昆虫の飼育以外には使用しないでください」という注意書きは無視キング。

・アイリスオーヤマ 緑にEα

8

品評:

ついにペットでも何でもない植物に挑戦。味はしないが100%体に悪い予感がする。あれ、なんだろうこの舌の痺れ。

                                                                                                          

・松崎商店 尿素

7

品評:

無理。尿素って。水に溶かしてなめてみたけど、無理。



【目標15位以内キープ】

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