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2007年4月

2007年4月23日 (月)

ご飯

今日のお昼にバイト先の近くの小さな定食屋さんに行った。初めて入ったお店だった。店の外に「ご飯とみしそるおかわり無料」と手書きで書かれた看板があった。みしそるが何だかわからないけど、無料なのでとりあえずおかわりしてみようと思って入ってみた。
しょうが焼き定食を頼んだ。ご飯のお椀としょうが焼きのお皿。そして残ったこの液体の入ったやつがみしそるなんだろう。
無料だからご飯もみしそるもおかわりした。おいしかった。なんか怒られそうだから、ちょっと小さい声で「みしそるのおかわりください」って言った。ちょっと不審な顔をされた。

みしそるってなんだよ。


あんまり間違いをバカにしちゃいけない。
みそしるをみしそるって間違えて書くことぐらいある。人間だもの。
俺って本当性格悪いなぁ、なんて反省した。

店を出ようと思い伝票を手に取った。
そこにも殴り書きで、みしそるって書いてあった。

この店マジだと思った。

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2007年4月20日 (金)

頭痛のタネ

 我が大学にはタバコの自販機というものがない。なおかつ校舎は人里離れた山の中にあるので、車でもない限り外に買いに行くこともできない。だから、もしタバコがなくなったり落としたりしてしまった場合はかなり不自由な思いをすることになる。
 先日のことだった。僕と友達は授業がなかったので食堂で話をしていた。その日、僕はうっかりタバコを家に置きっぱなしできてしまっていた。時間が経つにつれ段々と話の肴にタバコが欲しくなる。その時まで僕はすでに他の友達から何本かタバコをもらいしのいでいた。だから今回も友達を頼る。「タバコちょうだい」と、一言甘える。しかし返事はノー。ノーというよりなんと彼もタバコが切れてしまっていたのだ。
 これはいよいよどうするか。周りを見渡しても知り合いはいない。ないとわかると余計に欲しくなるのが人の性である。僕らはもがいた。
 なんとか代わりになるものを探し始める。とりあえずさっきまで食べていたアイスの棒を口に咥え火をつけてみた。しかしタバコらしさも満足度も皆無であった。おまけに異臭騒ぎに発展し、「お葬式の匂いがする」とギャルがこっちを睨んでいる。作戦失敗。
 次に僕らはタバコの空き箱に注目する。タバコの箱の中には銀紙が入っているのだが、それを取り出して匂いをかいでみるとほのかにタバコの匂いがする。匂いが銀紙に染み付いているのだ。これを何かに使えないかと僕が考えていると、友達はそれを先ほどと同じように口に咥え火をつけようとしていた。しかし相変わらずギャルが睨んでいたため僕は彼を止めた。いやその前に銀紙に火をつけること自体おかしいだろう。作戦失敗。
 苦心する。失敗に続く失敗。なぜだ、なぜこうもうまくいかない。いよいよ体がリアルにタバコを欲する。こんな簡単な紙で葉っぱを巻いただけのものにどうして代用がきかない。
 僕はそう思った。そこで一筋の光が差す。簡単?紙で葉っぱを巻いただけ?そうか、代用なんかいらない。もっと単純な答えがあったじゃないか。タバコ自体を作ればいいんだ!
 
 自販機も タバコもないが 知恵がある

 そんな句が頭に浮かぶ。必要なものを改めて考え直す。まず大前提として葉っぱ。そしてそれを巻く紙。さらに巻いたそれを止めるセロハンテープ。これさえ揃えば簡単。後は作ったそれに火を付け、煙を吐き、「グレイト!」と口を揃えるだけだ。
 僕はかばんからルーズリーフを取り出す。これで三種の神器のひとつ「紙」が揃う。続いて「セロハンテープ」。僕らは学校のとある場所にそれが備え付けられているのを知っていた。
 これで早くも2つ目。ちょろいものである。あとは「葉っぱ」か。葉っぱなんてそこら中に生えてるではないか。これでタバコという名の宝の鍵が全て揃うことになる。
 しかし僕らはこの「葉っぱ」というものに思わぬ苦戦を強いられる。確かにそこれ中に葉っぱは生えているのだ。ただでさえ目にする葉っぱ。それも我が校は人里離れた山の中にあるのだ。その量には何一つ障害はない。ただ問題はその葉っぱの質である。焚き火やら放火やらで葉っぱに火を付けたことのある方ならわかると思うが、枯れ葉ではないそれに火は付かない。水分を含んだ葉っぱには火は付かないのだ。この時期枯れ葉などそうそう見つかるものではない。そのうえもし枯れ葉を見つけたとしてもタバコの葉の様に細かく刻むのは困難を極める。
 僕らは考える。枯れ葉、刻む、枯れ葉、刻む。その2つのキーワードがグルグルと頭の中を駆け巡る。こういうときにこそタバコを吸って落ちついて考えたいのだが、そうもいかない。この2つのキーワードを満たすようなそんな都合のいいものがあるか?
 答えは「ある」。お茶っ葉だ。乾燥してるし、すでに細かく刻んであるので手間がかからない。この意見を言った友達がいやに賢く見える。こんなことしている時点でとても賢くはないのだが。
 お茶の葉のある位置を僕は知っていた。講師達が使う給湯室だ。以前勝手に講師の湯のみを使い、ここでお茶を飲んだことがあったのだ。僕らは駆け出す。幸運にもそこには誰もいなかった。バレないように静かに忍び込み、茶筒ごと友達の服の中に隠す。そして脱出。ミッションコンプリート。無事にお茶の葉を手に入れた。というよりまぁ盗んだ。
 とにもかくにもこれで材料は揃った。近くのベンチに陣取りそれらを並べた。よくもまぁ揃ったものだ。ただ揃えるだけでは答えじゃない。これを今からタバコにするのだ。
 ルーズリーフを丸め、それを崩れないようにセロハンテープで止める。そうしてできた筒にお茶の葉を流し込む。空気が通りかつ、タバコとしての役割を果たすように葉っぱを入れるのはなかなか難しい。慎重に慎重を重ね、空洞だった筒の中は葉っぱで満たされていく。葉っぱが上までくると、それはもうすでに完全なまでにタバコとしか言い様のないものだった。
 できた。もう僕の手の中にあるのはルーズリーフとセロハンテープとお茶の葉ではなくタバコそのものだ。となりをみると友達のタバコも完成したようだ。
 見た目だけではあるがあまりのその完成度に僕らは調子に乗った。「もう二度とタバコ買わなくていいじゃん」、「俺将来これで食っていこうかな」などと嬉々としていた。
 そして僕らはそれを口に咥える。微かに香るお茶の匂いがいかにも香ばしい。段々と愛着が沸き、火を付けることが少し躊躇われたがそれではタバコの意味がない。僕らはそれぞれが作ったタバコに同時に火を付ける。
 煙を吸い、吐く。そのしばしの沈黙を破るように友達が言った。

      「・・・なんか頭痛い

 僕も同意見だった。どうやら紙と一緒に燃えたセロハンテープから有毒なガスがでており、それを僕らは思いっきり吸いこんだようだ。頭痛だけでは収まらず吐き気もする。さらに立ちあがると眩暈もした。作戦失敗。こんなこともう御免だ。
 それでも友達は「セロハンテープか・・・。」。などと今回の失敗を糧に2本目の製作にとりかかっていた。
 有毒なガスを吸いすぎて頭がおかしくなったのではないかと心配する僕を横目に黙々とルーズリーフで作った筒にお茶の葉を入れていた。 

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