お米
よくわからないところに、お米がついていることがある。
一度や二度の話ではない。これがまた、よく、ある。
袖とか、肘とかに、こうカピカピになったお米がへばりついているのだ。なんとか全部取りのぞいても、また次の日の服についていたりする。
はっきり言って、かなり恥ずかしい状態である。
しかし、だ。
「背中にご飯つぶついてるよ・・・」
「・・・え?」
今まで数多のご飯つぶをたずさえてきた僕であるが、さすがに背中となると、どうか。
な、なぜ・・・?
まだ。最悪まだ、袖ならわかる。多少元気よくご飯を食べれば、そうなることもあるだろう。お米が、ちょっと箸からこぼれてしまうこともあるだろう。
しかし、背中についているというのは一体どういうことだ。
食事中にドッヂボールでもしなければ、背中にお米がつくことなどまずありえない。
「稲のベッドでスヤスヤあぁいい気もち☆」。ないな。ない。
そうだったのか。どうりでやたらとハトがついてくると思ったよ。なんか知らないおばあちゃんが拝んでくると思ったよ。
あーあ。背中に、ねぇ。僕の、一体何がいけなくて、僕に一体何ができたというのだろう。
狂いそうなほど恥ずかしい。あ、すいません、ちょっと穴を用意してくださいませんか。
しかし、だ。
それでもなお、まだ最悪のケースではないと思う。本当に救えない、たった一つの「悲劇」というのは、僕が思うに他にある。
絶望、悲しい。悲しい。
そう。
それは、チャーハンのおにぎりが、カバンの中で爆発することだろう。
信じられないかもしれないが、おにぎりはカバンの中に入れっぱなしにしておくと爆発する。少なくとも、チャーハンに関しては間違いなく、ドカンだ。経験者である僕が言うのだから、 まず間違いないだろう。
「あーなんかお腹減ったなぁ・・・。あ、そうだ!この前買ったおにぎりがあったじゃん!」
別になんでもないことに嬉々としてカバンに手をつっこむと、何やらいやな感触が。おそるおそるカバンの中をのぞくと、そこはもう大惨事である。
あ、あぁ。このipod買ったばっかりなのに・・・。見事にお米がびっしりと貼りついている。雑誌かなにかで、キラキラした石を散りばめた「deco」ipodなるものを見たことがあるが、もはやそんなレベルではない。
最悪だ。中身を全部取り出して、カバンを逆さにして振っても、一向にお米は出てくる気配がない。そう、やつらはくっつき、カピカピになり、当り前の顔をしてそこに居座るのだ。こうなった以上一粒一粒、丁寧に収穫していかなければならない。
あなたは、カバンの中のお米をとるために、学校を休んだことがありますか?
こんなことは、「モンモン病」という謎の仮病を使って小学校を休んだとき以来である。
いやいや、そんなことぐらいで大げさな、との声も聞こえてきそうなものだ。しかし、このときのテンションの下がり方と言ったら。それはもう経験したものしかわからないだろう。
すべてが信用できなくなるのだ。チャーハンですら爆発する。だったらペットボトルのお茶なんかも危ないんじゃないか?お菓子だって危ないんじゃないか?
ありとあらゆるものが、悪の根源に見えてきてしまうのだ。
「禍福は糾える縄の如し」
-老子(意味不明)
それ以来、僕はカバンにおにぎりを入れていない。
ご飯というのは、日本人にとってなくてはならないものだ。
僕だってご飯を愛している。
しかし、そうであるがゆえに、時に残酷すぎる結果を生み出すこともあるのだろう。
儚い、な。
僕は、ふと、そんなことを思ったんだ。
おにぎりを宙に投げて口でキャッチするという特技を披露しようとして、放り投げたおにぎりがまさかの空中分解をし、顔中米だらけになった高井君を思い出しながら。(次の日からあだ名はライス浴び男)
【目標15位以内キープ。更新できなくてすいませんでした・・・。】
| コメント (8) | トラックバック (5)




最近のコメント