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2011年12月

2011年12月25日 (日)

いつかのメリークリスマス

メリークリスマス。

 

あのねぇ、うちのお母さんが言うんですよ。

 

サンタクロースはいるって。あたし知ってんのって。

 

これがね、斉藤家の教育。もうね、「サンタさんはいないんでしょ?」とかって聞くとね、「いるよ」って当たり前のように返ってくる。「今日のご飯は?」って聞くと「ゴ、ゴンボレ?」とか平気で答えるくせにね、サンタへ系の回答だけは揺るがなくて。

 

僕ね、ハタチもとうに越えてるんですよ。サンタとかね、はっきり言って、本気で信じてるとちょっとマズい領域にまでさしかかってる。ギリか、何ならちょっと足出てる。でもね、お母さんは今でも譲らないんです。

 

皆さんは、いくつぐらいまでサンタクロースの存在を信じてましたか?
クリスマスのその日に枕元に置かれたプレゼント。いつまで、サンタクロースが届けてくれたものだと信じてましたか?

 

僕はね、結構気づくの早かったんですよ。うん、少々、可愛げのない子供だったから。もうね、おいなりさんに「さん付け」しないことなんて日常茶飯事。だからサンタクロースからのプレゼントが、ヨドバシカメラの包みに入ってるの見て、おいおいどういうことだと。何ちゃっかりポイント貯めてんだと。そんな風に思って。

 

それだけならまだ疑問で終わったかも知れないんですけど。一回ね、見ちゃったんですよ。クリスマスの日にね、お父さんの足音で、夜中に目が覚めちゃった。もうね、お互いちょっとしたパニックですよ。僕は僕で月夜に浮かんだ初老に驚き、お父さんはお父さんで見られてはいけない瞬間を見られて驚いた。

 

今だったら寝たフリのひとつもするんですけどね、「どどどどうしたの?お、お父さんだよね?」とかって聞いちゃったんですよ。まぁ幼かったから。そしたらね、きっと最初にそれが目に入ったんでしょうね。

 

「ちょ、ちょっとお前の貯金箱からお金を盗みに…」

 

ねぇ言い訳。そんな言い訳、あるかな。

 

で、お父さんは一回退散。朝になって目が覚めたら、案の定といいますか、枕元にはプレゼントがあったと。何なら昨晩チラッとこの包み紙見えてたしね、これはちょっと間違えようがないなと。

 

でもね、言えなくて。「これ、ひょっとして、お父さんが…?」とかは、言えなくて。だってお兄ちゃんとかね、もう気が狂ったように喜んでんの。プレゼント。喜び過ぎて、ちょっと髪の毛とか食べちゃってんの。だからここで、水差すのは違うと。子供心にそう思って。

 

それからまた1年が過ぎて、その年のクリスマスのことでした。何だかね、寝付けなかったんですよ。別に「絶対起きてて、サンタはお父さんだってことを確かめてやる!」とかって気持ちはなかった。でも、やっぱりちょっと気にはなってたから。

 

それであれは何時頃だったのかなぁ。そこはちょっと定かではないんですけど。部屋の戸がスッと開いてね。ミシッと床を踏む音がして。「あ、来た!」と思って、すっごくドキドキして。それでね、ちょっとした後ろめたさもありながら、薄目で見てみたんですけど。

 

なんかね、まさかだったわ。お父さん、まさかのサンタクロースの格好で登場

 

いやね、去年は普通に「ボーキサイト」とか書いてあるTシャツ着てたんですよ。それがね、今年に入ってまさかの本気。おいおい、何去年のミス取り返そうとしてんだと。

 

その親心はね、まぁ正直嬉しかった。ただね、本当に今でも申し訳ないことしたなと思ってるんですけど。そのプレゼントがね、サンタさんにお手紙でリクエストしたプレゼントがね、メダカだったんですよ。

 

もうねー、すっごいブクブク言ってんの。サンタ、ブックブク言ってんの。まぁサンタが言ってるわけじゃないんですけど。抱えてる水槽が。

 

あの、水槽に入れる、空気出るやつあるじゃないですか。メダカって本当はアレなしでも飼えるらしいんですけど、僕もお父さんもそんなこと知らなくて。もし死んじゃったりでもしたら、僕がまぁ悲しむと思って、それも一緒に買ってきてくれたんでしょうね。

 

で、それをどこに隠してたのかはわかんないんですけど、いざお披露目となったら、もうすごい存在感。ここぞとばかりにブクってる。もし枕元に置かれたらね、もう目覚まし時計とかいらない感じ。

 

しかもね、枕元まで全然届かないの。うっすら見てたんだけど、ブクブクのコンセントの線が短すぎて。多分隣の部屋のコンセントにつないでたんだろうけど。でもね、サンタクロースとしてはやっぱり、枕元に置きたいじゃないですか。だから暗がりの中、一生懸命枕元近くのコンセント探すんだけど、なくって。

 

変な位置に置いては持ち上げ。どうしよう、サンタ、水槽もって右往左往しちゃってる。暗がりの中で、ドタバタ繰り広げちゃってる。その間も、もちろんずっとブクブク言ってるわけですよ。もうね、スイミーよりよっぽど泣ける。

 

そのうちね、お母さんもやってきて。片手にね、ストローとか持ってんの。そんで、小声で「これ!パパ、これ!」とか言ってんの。

 

それいるー?吹くの?頭の中のクラリネット大破してない?

 

それでお父さんに止められたら「でも…あたし泡吹くの得意だよ?」とか言ってんの。えっと?カニなの?カニの類なの?

 

もうね、お兄ちゃんもお兄ちゃんで、よく寝てられるなと。何ならね、「貴様…麦茶だな!?」とか謎の寝言言っちゃってる。ちょっとお前、どんな夢見てんだと。睡眠楽しみ過ぎだろと。

 

まぁ結局は普通に延長コードで解決したんですけどね。しかしこの夜は長かったなー。

 

そんなことがあったらね、さすがに確定じゃないですか。揺るぎないじゃないですか。サンタクロース=お父さん。これはもう、間違いないと。

 

でもね、そんなガッカリはしなかったんですよ。まぁ前々から薄々と気がついてはいたし。別にね、親にそれを言うでもなく。だったらその状況を楽しもうと。

 

それがね、中3ぐらいまで続きました。

 

クリスマスになると、お父さんが枕元にプレゼントを持ってくる。お母さんは、やっぱり「サンタはいる」って言う。もうね、中学生にもなってサンタクロースもないじゃないですか。でも、この儀式は続いていたんです。お互い楽しんでたんでしょうね。

 

高校に入ると、さすがにもうこんなことはなくなったんだけど。それがちょっと寂しくもあって。でも、相変わらずにお母さんは「サンタはいるけど」って言ってて。それはもう、今でも変わらないんですけど。

 

これねー、この教育。僕も子供ができたら、ちょっとパクらせてもらおうかと思って。子供がいくつになっても、「サンタはいるよ」って言い続けようと思って。それで、毎年クリスマスの日には、子供の枕元にプレゼントを置こうと思って。

 

誰も不幸にならない、いい嘘だと思うんです。皆が幸せになる、優しい嘘だと思うんです。こういう嘘なら、年に1度ぐらいは、許されてもいいんじゃないかって。わざわざ暴く必要も、ないんじゃないかって。それでもって、そういうのを楽しめる子供に育って欲しいなぁとも思って。

 

ちなみにクリスマスには家族で外食をするっていうのも、斉藤家の約束ゴトだったんですけど。ある年のお会計の際、お父さんがレジでこう言っているのを聞いて以来、一緒に行くのをやめました。

 

「あの、アド街見たんですけど…」

 

別にいいんだけど。別に良いんだけど、聖夜だぞ、と。このタイミングで、何値切ろうとしてんだ、と。

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2011年12月17日 (土)

コートのことは「アウター」って言えるようになったけど美容院を「サロン」とは言えなくて、冬

もう7〜8年通い続けている美容院がありまして。

 

大学時代に住んでいた場所にあるから、これがまた今住んでいる所からはちょっと遠くて。そうですね、大体往復で2時間くらいかしら。髪切るのに、ちょっとした旅行気分。道中甘栗むいちゃう。

 

しかしね、美容院はここじゃなきゃダメなんだなー。何ぶん人見知りだからね、新しいところに行くと、何話していいんだかわかんない。原宿とか青山とかの、おしゃれな美容院も何軒か試してみたんですよ。でも、やっぱり違う。どうしても、ここにもどって来ちゃうんです。

 

だって初めての美容院ってホラ、警察官ばりに職務質問してくるでしょ。「お仕事は何やってるんですか」とかって。言えないじゃないですか。まさか「お母さんから来るメールの研究を少々」なんて、言えない。「クワガタ用のゼリーの味見」だなんて、言えやしない。

 

それに比べて、ね。そのいつもの美容院なら、しげしげ通いつめた甲斐もありまして。もう僕のことは何でもわかってくれてるっつーか。もうね、マブっつーか。この前も久しぶりに、ちょっと顔出してきたんですけど。やっぱりね、この店構えが落ち着くわぁ、なんて。

 

「いつも来てくれてありがとねー。わざわざ埼玉から」

 

「いえいえ」なんて言ってね、和気あいあいと迎え入れてくれて。やっぱりここは楽しいなぁ、と。だからね、僕が一回も埼玉に住んでたことないのとかは、さほど問題じゃないの。「この前話してた店、行ってみたの?」とか言われてね、僕がその店のことを一つも知らないことも、大した問題じゃないの。

 

えっと。どうしよう、俺、全然認知されてないんだけど。もう7〜8年通ってんだけど。あれ?ひょっとして誰かと間違えられてない?

 

でもね、言えないじゃないですか。「埼玉に住んでないんですけど」とは。「そんな店の話、したことないんですけど」とは。だってそしたら、美容師さん一生懸命謝るでしょ。そしたら、以降の会話が、ちょっとした探り合いっぽくなるでしょ。大貧民かしらって感じで。それはちょっとお互いしんどいなーと。

 

言ってもね、完全に、全部が全部僕を誰かと間違えているわけじゃないんですよ。ほどほど合ってる部分もある。だから、一部だけ。ほんの一部だけ、僕の知らない誰かと僕を混同しちゃってるんでしょうね。まぁまぁそれぐらいならね。僕もその「誰か」に成り切るぞ、と。

 

美容師さん「そういえばあのバンド、新しいアルバム出したよねー」
僕「うん、買いました!」

 

これなんかはね、正解なんですよ。確かにこの前、そのバンド好きって言った。ただね「はい、いつもの」とか言って、当たり前のように『闘将!拉麺男』(たたかえ!ラーメンマン)のマンガとか持って来ちゃう。しかも途中から。全然ストーリーわかんない。そもそも美容院に何おいてんだと。雑誌くれと。

 

まぁまぁそんな感じで会話してて。何とかやり過ごせるかなと思ったんですけどね。いたなー、悪魔。潜んでた。「やっほ!」って、こっち見てた。

 

美容師さん「クリスマスはやっぱり例の彼女と過ごすの?」
僕「そ、そうですねー。あの、イルミネーションでも見に行こうかと…」

 

えっと、いたかな。俺、彼女とかいたかな。もうね、超切ない。何この見栄だかなんだかわかんないの。ここで彼女の話とか、したことない。だから例の、って言われても困るんだけど。

 

美容師さん「えー!いいなー。それでその後は?」
僕「いやいや、そりゃ、お泊まりでしょうよ。多分」

 

だからいねーの。頑張ってもアパホテルぐらいしか泊まるとこねーの。しかしね、「いない」って言ったら、「え!?別れたの!?そっか、嫌なこと聞いちゃったね…」的な流れになるのは明白で。それは避けたいところじゃないですか。ややこしくなるし。

 

美容師さん「彼女さん、たしか年下なんだよね?」
僕「は、はい。3つ下です」
美容師さん「え?3つも下だったっけ?」
僕「え?いや、あの、じゃあ2つ下で…」

 

長いの。この話に限って、長いの。もうね、話あわせてたら、仮想彼女がどんどんと出来上がっていくわけですよ。お花屋さんでバイトしてて、趣味がお琴。口癖は「こんぱらー!」。いや、そいつは誰なんだと。

 

その後必死になって会話の舵取りをして、ようやく違う話題にうつすことに成功したのは15分後。例のバンドの話なら、素の自分でもいけるから。ありがたいことにその美容師さん、ちょっと年上のお洒落なお姉さんなんですけどね、その人も同じバンドが好きだから。これで当分時間潰せるはずだと。一安心ですよ。

 

僕「やっぱりあの曲いいですよねー」
美容師さん「あれいいよねー!え?彼女さんと一緒にライブとか行かないの?
僕「ペイ!

 

戻すなと。変な返事出るから、急に戻すなと。頭の中で、ドラクエのセーブ消える音流れたわ。3回流れたわ。

 

それで、ようやくカットが終わって。もうね、こっちがすっかり一仕事終えた気分。腰に手当ててフルーツ牛乳飲みたい。それからシャンプー台に移動して。さすがにもう大丈夫だろうと思ってたんですけど。全然いたなー。もっと強めの悪魔、「チィース!」ってこっち見てた。

 

美容師さん「かゆいところないですかー?」
僕「はい、大丈夫です」
美容師さん「あれ?今日は背中かゆくないんだ?(笑)

 

それ言ったの、絶対俺じゃないから。誰だか知らんけど、マジでやめてくれと。やばい、勝手に変なキャラついてる。何もしてないのに、ひょうきんなお調子者になってる。何なら、ちょっとしたクールキャラで通してたつもりだったのに。

 

僕ね、さっきも言った通り、結構な人見知りなんですよ。もし本当にかゆいところがあってもね、我慢して「ないです」って言っちゃうタイプ。美容師さんみたいなイケてる人に、「じゃあ背中でー☆」なんてヒップホップなこと、口が裂けても言えないんですよ。

 

僕「え?えっと、はは。僕、前にそんなこと言いましたっけ?」
美容師さん「忘れちゃったのー?背中かいてあげたじゃん!」

 

消滅したい。一刻も早く。何が嫌だって、その話聞いて、その「誰か」にちょっと嫉妬してる自分が一番嫌だわ。僕なんて…。僕なんて…7〜8年間も通って、頭にサランラップ多めに巻いてもらったことしかないのに!「一巻きサービス!」とかわけわかんないこと言われて、それでもなぜか心がほっこりしたのに!

 

現にね、顔からズレてきたタオル、必死に顔バグらせて元の位置に戻そうとしてるわけですよ。実際の僕ときたらね、それさえも言えないん有様なんですよ。なのにね、あんまりじゃないかと。

 

しかしね、止まない雨はない。ガンガンに削られたシャンプータイムも、ついには終わりを迎えました。自分の椅子に戻り、最後の仕上げ。解放はすぐそこです。美容師さんも最後まで楽しそうに接客してくれたし、これでこれまでの苦労も報われるな、と。鏡越しに目が合うと、美容師さんもニッコリ。うん、相変わらずいい腕だなぁ。

 

美容師さん「そうだ!またあのモノマネやってよ!あの、超面白いやつ!」

 

…え?何か変なの聞こえたけど、耳にシャンプーでも詰まってんのかな?

 

美容師さん「あれ聞かないと、年越せないよー!」

 

やべー。最後の最後に、何かすげーの来たんだけど。何、モノマネって何。なんなのねぇどうすればいいの。だ、誰か助けてぇぇぇぇぇ!本人ご登場してぇぇぇぇ!

 

僕「…モ、モノマネですか?」
美容師さん「そう!この前やってくれたじゃん!キリンの鳴き声のやつ!」

 

しかもムんズー!思い出すまでもなく、絶対一回もやったことねー!…どうする?行く?引く?いやいや、ここはどう考えても引きでしょ。…あ、どうしよ。美容師さんすっごい楽しみにしてるっぽい。目とか、シャンシャンに輝いてる。これはもう元に戻れないなー。すごい手とか震えてるけど、こ、こうなったら…!

 

僕「…………ブ、ブフゥゥン!!
美容師さん「…」

 

あ、終わったわ。こういうときってアレだね、血の気の引く音がクリアに聞こえるんだね。えーっと自爆スイッチはどこだったかな?

 

美容師「すげー!前よりうまくなってるじゃん!あははー!」

 

と思ったらできてたー!!!「誰か」の記憶塗り替えたー!やべー、何か泣きそうなんだけど!あは!あははー!!!!

 

美容師さんも喜んでくれた。その「誰か」もノリ悪いと思われずに済んだ。俺、ナイスファイト…!

 

まぁ頑張った甲斐もあってか、その後は概ね平和に済みました。なんの前触れもなく「後ろ髪、ちゃんとウルフにしといたから!」とかって言われたけど、うん、大丈夫。もう何でもいいの。大丈夫大丈夫。

 

さーて無事ブログも書き終えたことだし、新しい美容院でもググるとしますか☆

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2011年12月10日 (土)

あのー「◯◯に似てるねー」みたいなのってあるじゃないですか。

 

俳優のー、みたいな。歌手のー、みたいな。「よく言われない?」とかっつって。いやね、別にそれ自体はいいんですよ。だってこんなのって、大体がヨイショですからね。可愛いアイドルとか、カッコいい俳優とかに似てるって言って、相手を気持ちよくすると。だから返事は「あーたまに言われるかもー」でも「えー似てないよー」でもいい。それで皆幸せ。 

 

…うん、それはそう。そうなんだけど。いや、ね、ちょっとこの前気になることがあって。あれ、なんだったんだろうなホント。 

 

男女のね、飲み会があったんですよ。まぁまぁ、平たく言うと合コンなんですけど。女の子たちとその日初めて会ってね、自己紹介とかするじゃないですか。そこでね、例のごとく飛び交うんですよ。そう、「◯◯に似てるねー」が。本当に似てるかはこの際置いておくとして、大事じゃないですか。世の中そういうのって。で、いよいよ僕の番になったんですけど。 

 

ジャニーズのー、俳優のー、って流れで来てたからね、まぁ、ちょっとは期待してた。だってね、そう言われた彼らも、さほどは似てないんですよ。こう言っちゃなんだけど、もうハードル低い低い。もう笑っちゃいましたもん。こいつはちょれーな、と。だから最悪ね、僕でもマンガのキャラクターぐらいには潜り込めるかなと思ってた。でも、違った。 

 

「斉藤君ってさぁ、ナイススティックに似てるよねー!」

 

えっと、それってパンじゃない?いや、間違いなくパンだなー。最初は僕もとりあえず笑っておいたんだけど、まぁ理解してからは早かったよね。ヤマザキじゃない?思いのほか長くない?

201112

 

僕ねぇ、まぁまぁ言われるんですよ。顔が長いって。だから多少はね、免疫も覚悟もあった。でもね、さすがに年頃の男の子捕まえて、小麦由来はどうなんだと。おいおい、それって褒め言葉なのかい、と。いや、美味しいけど。そうじゃなくて。いや、値段の割りにボリュームあるけど。そうじゃなくて。ホント、MP足りなくてよかった。うっかりベギラゴン出るかと思った。

 

そういえばね、前にも似たことあったんですよ。えぇえぇ、それも合コンですよ。トイレから戻りかけたらね、女の子の声が聞こえてくるわけ。「絶対タバコに火つけてるときだって!ビックリしたもん!」って。思うじゃん。そりゃ思うじゃん。「斉藤先生はどの仕草が一番カッコいいか」だって。でも、違った。

 

「んーん、さっきワサビのうんちく、ドヤ顔で語ってるときのほうが絶対長かった!」

 

何この哀しい決勝戦。N(長)-1グランプリ?えっと、辞退の手続きはどこでできるんですかね。あ、もう一回トイレで。なるほどなるほど。では。バレないうちにドロン。

 

確かにね、ある。日によっては、顔が地下2階ぐらいまで長いこともある。犬がね、明らかにアゴにむかって吠えてたこともあるよ。

 

ただね、ちょっと待てと。

 

もちろんね、誰かに言われて気にすることばかりじゃないですよ。「俺、やっぱり長いのかも」って感じてしまう不慮の事故も多々ある。

 

例えばね、ヘルメット。ヘルメットってあるじゃないですか。もうね、命守っちゃうやつ。すごい大事なやつ。


 

ちょうど1年ぐらい前かな。原付乗っててね、目的地着いてね、ヘルメット脱ごうとしたんですよ。半帽のやつ。アゴの下でヒモ、カチッて止めるやつ。でもね、その肝心のカチッ が、どうやら壊れてたみたいで。全然外れてくれないんですよ。力任せに引っ張ってもまるで音沙汰なし。

 

仕方ないから、カチッがハマったままで、アゴの下から輪になったままのヒモ引き抜こうとしたんですけど。いやー、ビックリしたなー。アゴがね、「ここからは一歩も通さねぇゼ!」ってな具合で、妨げる妨げる。顔の下らへんでね、金剛が力士像してるわけ。すごい存在感。

 

これはヤバいなと。もう約束の時間までは、いくらもない。力任せに引き抜こうとするんだけど、これがまた、アゴ痛いの何のって。まぁでも大人だからね。そこは何とか我慢して。すげーアゴ引いて、グゥゥ!って。「頼む!頼むから!」って。

 

でも、ダメだった。
初めてだったよ。ヘルメット被って美容院行ったの
事情説明して、すっごい謝った。「…せめて襟足だけでも切って行く?」って言われたけど、丁重にお断りしました。


いや、確かにね、そんなこともある。ラーメン屋で絡んできた自称ボクシングトレーナーに「うん!君の弱点はアゴだな!」って突然言われたこともあるよ。ないかあるかで言ったら、すげーあるよ。

 

ただね、ちょっと待てと。

 

僕ね、信じてんの。長い長いって言われて、時には自分でもネタにしてる。でも「実はそんなに長くないんじゃないか」「仮に今長くても、いつかは普通になるんじゃないか」って。祈ってんの。

 

「実写版『カイジ』の主役は絶対お前だと思ったのに!」って本気で怒ってくれたマー君。気持ちは嬉しいけど、俺まだ捨て切れてないの。そんなに長くない可能性ってやつを。

 

「この子はきっと未来から来たんだねぇ」って優しく微笑んでくれたおばあちゃん。その笑顔は眩しいけど、俺まだ諦めてないの。現代人の骨格ってやつを。

 

そりゃね、他に顔長い人いると親近感沸きますよ。そういえば、顔長い人同士が集まるとどうなるか知ってます?あのね、共鳴し合うの。

 

「この前Tシャツ着ようと思ったら、襟にアゴひっかかっちゃって」
「わかるぅー」

 

とかって。「面長あるある」はじまっちゃう。

 

「僕中学校の頃のあだ名、long time agoでしたよ」
「俺なんて、小学校の卒業文集で『投げたら戻ってきそうな人』No.1だったぜ」

 

とかって。「面長武勇伝」レッツゴー。

 

そんでもって、この瞬間が、すっごい落ち着くんですよ。それは確かにそう。いとおかし。面長は面長を尊重するから。お互いね、「よくここまで来たねぇ、今あったかいスープをこしらえてあげるから」って、そっと包みこんであげる。でもね、きっとお互い思ってるんだけど。「まぁお前よりは長くないけどな」って。

 

僕という1人の面長の中にはね、2人の面長がいるんです。いや、そんなに香ばしい話でもないので、まぁ聞いてくださいな。二重人格っていうか、まぁ二重骨格だよね。

 

「やっぱりあたい、長いよね」って弱気の面長と「あれ?でも実はそうでもないんじゃ…」って強気の面長。これはね、日によってどっちが出るかわかんない。照明の角度にもよるし、体調にもよる。サザエさんにじゃんけん勝ったぐらいでも、つい伸びちゃったりするからね。

 

もちろんね、本当は常に強気ではいたいんです。「そこまでじゃないよね」って思っていたい。いや、全ての面長がそうかはわかりませんよ。でも月刊「おもなガイド(今月号の付録は分度器!)」みたいのがあって、そこでアンケートとったら、結構良い数字いくと思う。

 

でも、いくら「自分はそこまで長くない」って自己暗示かけまくっててもね、やっぱり揺らぐんですよ。日頃ネタにされてると。

 

「一緒にいると落ち着く」とかって、異性に言われたら誰でも嬉しいような気がしませんか?でもね、僕ぐらいになると違う。「ひょっとしたらこの子は、意識の底の底で、俺とドリエルを間違えてるんじゃないか…」って思ってしまうんですね。

 

これは、もうしょうがないんですよ。やっぱりね、「お前のアゴは、タレよりって感じだよな」とか言われ続けるてると、歪むって。自信もなくすって。意味わかんないもん。前に出て、さらに歪むって。

 

だからまぁ、延々と何が言いたいかってね、皆様面長に優しくしてくださいってこと。そんでもって、顔1mmでも縮める方法知ってたら、マジで教えてくださいってこと。とくに後者。

 

もうね、色んなことした。アゴを引っ込めようと、上に押したりするのなんかは当たり前。僕なんて「まだ衝撃がたりないんじゃないか」って自分でアゴ強めにパンチして、膝から崩れ落ちたことありますからね。フワってなった。フワって。

 

家のパソコンにもね、「顔が短くなる体操」系のサイトをブックマークしまくってたんですよ。そしたらね、なんか家族が僕に優しくなっちゃって。「ほら、ローソンでからあげクン3人買ってきたよ。食べな」なんて。うん、嬉しい。嬉しいけど、その単位なんか怖い。

 

ホントにね、絶対いつか見返してやるぞと。色々試しては「ちょっと短くなった気がする!」「また戻ったかも…」一喜一憂する毎日。大手掲示板とか見るとね、「大人になったらもう手遅れ」とか平気で書いてあるんだけどね、信じない。聞こえない。

 

だからちょっと待ってて。僕、いつか必ず短くなるから。顔、短くなるから。長いのは文章だけで十分なんだと。



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