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2012年2月

2012年2月22日 (水)

夢から覚めないで

この場で、改めて言っておきたいことがあります。「将太の寿司」はマジで泣ける。おすすめです☆

 

まぁそれはそうと、ここのところ、お母さんの寝言が多くて心配なんです。

 

気になってちょっと調べてみたところ、少しくらいの寝言なら問題なし。ただし延々続く(ひどい場合は一晩中とか)場合は、病気の可能性もあるとかで。例えば「レム睡眠行動障害」。病名だけではピンと来ませんが、「睡眠時にみた夢の内容を激しく口走る、身体が動く」と症状を聞けば、【もしかして:うちのお母さん】以外の検索結果が出てきません。

 

寝言のまだ原因ははっきりとはわかってないらしいのですが、もっとも多いのは「ストレス」との指摘。また、アルコールの摂取も原因になり得るそうです。あぁ、やっぱり…。

 

おそらく、ストレスに関しては心配ないんです。ついこの前も、

 

お母さん「うちにある全財産、二千円札に替えていい?」

 

とかほざいてたので、多分悩みとかもないんです。ただお酒はなぁ、よく飲むんですよね。うちのお母さん。やっぱりそれなのかなぁ…。

 

我が家では、こたつ様がセンターに鎮座しておりまして。そこで毎日ウイスキーをチビチビとやっては、うたた寝というのがお母さんの黄金パターン。そこそこ大きいこたつなんで、僕は対面で本を読んでたりするんですけど。そこで聞こえてくるんですよね、寝言が。そう、今宵も、寝言のお祭りが…。

 

お母さん「ワシャ醤油か!」

 

ホントにね、こっちは真面目に心配してるんだから、やめて欲しいんだよね。ふざけるの。どんな夢なの?小瓶にうつしかえられたの?

 

昔からよく、寝言には返事をしてはいけないと言います。理由は「あの世に連れて行かれてしまうから」といういかにも迷信的なものから、「返事をすると脳が休めないから」といった割と現実的なものまで、とにかく寝言に返事はするな、と。

 

だから理由はどうあれ、僕もお母さんの寝言には返事をしないように気をつけているんです、けど。でも、あの、寝言かどうか判断しにくいやつあるでしょ。「ワシャ醤」みたいにハッキリと寝言とわかるやつじゃなく、一見話しかけてる風な寝言。

 

お母さん「あのねぇ」
僕「ん?」
お母さん「お前が小さかった頃にねぇ」
僕「うん」
お母さん「『ダンゴ虫って食べられるの?』って聞いてきてね」
僕「うん」
お母さん「あんまり可愛かったから『そうだよー、だってお団子だもん』って言ったらねぇ」
僕「うん」
お母さん「本当に食べた。すげー勢いで」

 

そのうち訴えるぞババァ。そこは全力で止めろ止めろ。

 

僕「そ、そうなんだ…」
お母さん「てんとう虫」

 

ここら辺でおかしいと思い、横になっているお母さんを覗き込むと、そこにはやすらかな寝顔が。ようやく寝言だったと気がつくわけです。ちなみに後日「俺、小さい頃だんご虫食べた?」って聞いたら、お母さんは「…なんで知ってんの?」との返事。あらそう…。どうやらマジなやつでした。

 

いや、これが、めっぽう困る。ただでさえこの手(話しかけてる風)の寝言は判断がつきにくいのに、うちのお母さんときたら、たとえ起きていても結構お茶目な発言をする人でして。普段の発言も、ほかの人に比べると遥かに寝言よりなわけですよ。

 

お母さん(寝言)「レモンティーだっけ?レモンテーだっけ?」
お母さん(起床)「洗濯機、靴下に入れた?」

 

差がわかりません。レモンテーって何?その一方で俺はサンタクロースなの?

 

ちなみに、お母さんの寝言は今に始まったことではなく。最近とくに増えてるからちょっと心配というだけで、寝言自体は昔からよく言う人でした。

 

まぁそんなわけで数々の信じられない寝言を耳にしてきた僕ですが、中でも、最も印象深かったのが、これですね。

 

お母さん「ザラキ…」

 

べらぼうです。でもね、多分知らないはずなんですよ。ドラクエとか、一回もやったことないはずなんです。だからこそ、怖いよね。何、本能レベルで「死の呪文」唱えてんの?危うく全滅するところでした。

 

こたつでうたた寝して、意味不明な寝言を言う。まぁそれぐらいなら微笑ましいところもあるんですけど、あの、たまにねぇ…。

 

【斉藤アナスイの恐怖劇場『老婆』】 チケット代¥4771

(チャンチャラチャリラリラー)

家に帰るとまっくらだったんですねぇ。「まだ誰も帰ってきてないんだ」なんて思って、荷物下ろしてね。そしたら、なーんか聞こえてくる。「…声?…いや、歌かな?」。不思議に思ってカバンの中を見てみるけど、ipodの電源は入ってない。もちろん何度も周りを見渡してみたんですけど、やっぱり誰もいないんです。でも確かに聞こえてくるんですねぇ、ちぃーちゃな歌声が。やだなぁ。なんか気味が悪いなぁ。そんな風に思ったんですねぇ。しかもよく耳をすますと、この歌声…結構近くで聞こえてくる。足も…と…?私は急に怖くなって、ビェー!って足を上げてみたんです。でも、そこにはやっぱり何もいないんですねぇ。

そうこうしているうちに、私はあることに気付きましてねぇ。違う、これは、こたつの中から聞こえてくるんだ。一度気がつくと、もうそうとしか思えないんですね。ちぃーちゃい女の子の声が、こたつの中から聞こえてくるんですねぇ。

家族が帰ってくるまで待とうかなぁとも思ったんです。でも、その歌声がどこか懐かしくて、どこかで聞いたことがある気がして。いやだなぁ。気持ち悪いなぁ、と思うと同時に、でも、どうしても私は、こたつの布団をめくりたくなったんですねぇ。「大丈夫…大丈夫…」。私は、意を決して、そのふとんをめくってみたんです。「バッ!」。本当にあの瞬間は、余裕で失禁するかと思いましたねぇ。なんと、そこには老婆の顔をした老婆が…

 

お母さん(寝言)「とーりゃんせー…とーりゃんせー…」 

 

こたつにinして怖い歌歌うんじゃねぇぇぇぇぇ!!!!!そしてオチばればれなのに長ぇぇぇえぇぇ!!!!

 

まぁそんなわけで、お母さんの寝言に日々翻弄されてるわけなんですけど。

 

寝言研究家(黄色帯)として、お母さんの寝言を日々まとめてみたところ、ちょっと興味深い結果が現れました。

 

お母さん「ちゃんとご飯食べた?」

 

シリーズ。これが、ちょいちょい出てくるんですよね。

 

お母さんって、いや、うちのお母さんだけなのかな?まぁよく言うでしょ。「ちゃんとご飯食べたのー?」って。お母さん「夕飯食べたのー?」僕「いや、さっき食べてたでしょ、刺身…」ってたまに逆ボケ進行をかましてくるときもあって。

 

まぁ、やっぱり心配なんでしょうね。幼気な子供を騙してダンゴ虫食べさせた罪滅ぼしなのかもしれませんけどね。隙あらば「ご飯食べたの?」。

 

お母さん「ちゃんとご飯食べた?」
僕「昨日食べたよ」
お母さん「じゃあいいんだけど」

 

返事はそんなに重要じゃないみたいなんですけどね。確かに、僕は痩せ形で。「ご飯めんどくさいからいらないや」なんて時も、昔はよくありました。

 

うんと。でもね、でも、夢の中でまで心配してくれなくてもいいと思うんだ。大丈夫、ちゃんと食べたよ。だから、夢ぐらい、もっと楽しいやつ見てもいいんじゃない?それで、その手の動きは何?頭でも撫でてくれてんの?

 

お母さん「ちゃんとご飯食べた?」

 

今夜も聞こえるあの寝言。でも、返事はしません。お母さんは夢の中で僕に話しかけ、僕は夢の中にいるお母さんに話かけない。お互い心配してんのかねぇ。言葉は誰にも届いてないけど、気持ちはちゃんと伝わってくる。まぁまぁね、こんなのもたまにはいいんじゃないって。

 

お母さん「ちゃんとご飯食べた?」
僕「…」

 

今夜も聞こえるあの寝言。でも、返事はしません。

 

お母さん「ちゃんとご飯食べなきゃダメだよ?」
僕「…」
お母さん「ちゃんとご飯食べなきゃ大きくなれないよ?」
僕「(もう大きいからねぇ)」
お母さん「何か食べたいものある?」
僕 「…」
お兄ちゃん「萩の月!」
僕 「!?」

 

ここでまさかの仙台名菓の登場。そっかそっか、萩の月食べたいのかぁ。いや、知らんけども。

 

僕「いや、お兄ちゃん。これ寝言だから。あんまり寝言に返事しちゃいけないらしいよ」
兄「Zzz…」

僕「!?」

 

嘘…なんかこの人たち、寝言で会話成立してる…。

 

まぁそんなこともあって、この前お母さんに言ってみたんです。

 

僕「最近寝言多いね?」
お母さん「うそ!?なんか恥ずかしいこと言ってた?」
僕「いや『ちゃんとご飯食べた?』って」
お母さん「あらそう」
僕「夢ぐらいもっと楽しいやつ見てもいいんじゃないの?」

お母さん 「ん?お前達が出てくる以上に楽しい夢なんてないよ?」

僕「…へぇ」

 

お母さん 「この前もね、お前が顔だけ出して砂浜に埋められてたから、頭から大根おろしぶっかけてあげたんだ」

 

…へぇ。あ、ご飯ってそういうやつなの?もっとこう、暖かい感じのやつじゃなくて?

 

斉藤家は今日も元気です。

 

【お騒がせしました。でも将太の寿司はホントに泣けるよ?】

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2012年2月 3日 (金)

かまいたちの昼

毎日取り憑かれたように納豆ばかり食べる兄と、大体毎日1食しか食べない弟。そんなわけで僕ら兄弟は、非常に痩せておりまして。僕なんてね、色といい形といい、芋ケンピにそっくりなわけですよ。もう刺さること刺さること。

 

歳も体型も近いから、結構服の貸し借りとかも頻繁なんです。っていうかまぁ、僕がほぼ一方的に借りて、それでたまに返さないんですけど。昔はそれでよく怒られたりもしたんですけどね、最近はお兄ちゃんも割と鷹揚で。っていうか多分、物忘れが激しくて。この前「ひらがなの『ぬ』ってどうやって書くんだっけ?」とか言ってたし。

 

さて今回は、そんな兄弟があらぬ疑いをかけられたというお話です。

 

ある日、お母さんがクローゼットをガサゴソやっててね。何かを探してるご様子。まぁまぁさして珍しい光景でもないんで、特に気にもとめてなかったんですけど。

 

「あーああー!!!!」

 

何?ターザン?と思って声のほう振り向いたら、お母さんが一本のズボンを握りしめてワナワナ震えてる。もうね、苦労して手に入れた宝の地図が、偽物だったときみたいな画。口の端から「きゅー」とか変な音漏れてる。

 

僕「ど、どうしたの?」
お母さん「お、お気に入りのズボンが、破けてるー!

 

もうね、知るかと。全然興味無い。今ね、兄弟仲良くテレビ観てる。ほんとね、『お宝鑑定団』いいとこなんだから、ちょっと静かにしてくれと。

 

お母さん「あぁ、破けたズボン!あなたはどうして破けたズボンなの!?」

 

うるせーな、あのジュリエット…。や、そんなズボンのことよりね、このおじいちゃんの花瓶がいくらなのかってほうがよっぽど重要なわけですよ。だからホントちょっと黙っ…お!そろそろ結果出そう!

 

お母さん「ズボンボンボボン…!ズボンボンボボン…!」

 

…どうしよう。なんかクローゼットのほうから、ターミネーターの歌みたいの聞こえてくる…。しかも、ちょっとずつ近づいてくる…。こえぇ、絶対目合わせたくねぇ…。

 

お母さん「さて、ここで質問です」
兄「…何ですか?」

 

ついにこっち来ちゃった…。あ、しかもやべぇ、なんかお母さんちょっとご立腹っぽい。「今いいところだから」とか、ちょっと通用しないっぽい。え?嘘?なんで僕たち怒られてんの?

 

お母さん「正直に答えてください」
兄「…だから、何ですか?」

 

お母さんは、薄ら寒く微笑みながら、こう聞きました。

 

お母さん「ひょっとして」
兄、僕「…?」

 

お母さん「履いた?
兄、僕「…いやいや!いやいやいやいや!」

 

は、履いてねぇ!!2000パー履いてねぇ!!

 

もうね、絶対履くわけない。「お母さんのズボン」とかね、字面だけでも結構えげつない。「俺、お母さんとズボン共有なんだ☆」とかね、口にした途端に爆発できるレベル。

 

これがね、娘と母親ならまだしも。言ってもね、僕らもう結構な年の男兄弟なんですよ。そこにきて。いやいや、履くか、と。そんなもんね、落ちてても拾わない自信ある。大体、何?その柄。煮しめ?

 

お母さん「だって破けてる」
僕「どこが?」
お母さん「ヒップス

 

言い方。その言い方なんかすげームカつく。

 

確かにね、僕ら兄弟なら、そのズボンでもギリ入るかも知れません。そしてお母さんは、僕らよりさらに一段階痩せてるとありまして。僕らが仮にそのズボンを履いて(キツキツ)、それでうっかりしゃがみでもしたら、それは確かにヒップスが破ける可能性もあるでしょう。だけども。

 

いつもならね、それぐらいで人を疑うお母さんではないんです。ただ普段、僕らにもちょっとだらしないところがあって。時たま、お母さんから借りたものを無くしたり、壊したりってことも、まぁまぁあった。だから、それで「またか…」って気持ちになっても、それは責められない。だけども。

 

履くか、と。今回は、ちょっとばかりブツが前衛的すぎる。母親のズボンて。もう一回言うけど、そんなもん、履くわけあるかと。

 

目を合わせる僕ら兄弟。お互い頷き、心はひとつ。よし。ここはひとつ、兄弟の力を合わせて無実を証明しよう!頼むよお兄ちゃん!

 

兄「あーそれ、多分こいつだわ

 

はえー!裏切んの超はえー!「ねぇしりとりしようよー。え、いいの?やった!じゃあ俺からね!パン!」じゃねーよ!

 

お母さん「お前なの?」
僕「いやいやいやいや!」

 

だから違うってば。さっきも言ったように、ほら俺、お年頃だから。お母さんのズボンとか、そういうの恥ずかしくて出来ないから。

 

兄「でもお前、駅の給水器で水ガブガブ飲むじゃん」

 

飲んだけど!それはほっとけよ。確かにね、あれは俺が悪かった。確かにね、家族が駅の給水器で水ガブガブ飲んでるのは、見てて辛かったと思うよ。でもね、それも8年前の話。お前それいつまで引っ張んだと。

 

兄「…うーん、じゃあまぁとりあえずさ、それ履いてみなよ

 

僕「え?」
兄「いや、話はそれからだよ」
僕「まったく意味がわかんないんだけど」

 

え?なんで履かせようとすんの?そのカジュアルな感じは何なの?ここがかの有名な原宿は竹下通りなの?

 

兄「いいからいいから」

 

全然よくないんだけど。え?何この流れ。嫌な予感しかしないんだが。

 

兄「だって入らなかったら、お前じゃないってことでしょ?」

 

もうね、この人絶対楽しんでる。それっぽいこと言って、ただただ俺がお母さんのズボン履くとこが見たいだけ。さっきから笑い堪えてプスプス言ってんの、知ってっから。俺それ知ってっから。

 

お母さん「じゃあ履いてみる?」
僕「履かないよ!」
兄「大丈夫!きっと似合うから!ねぇ?」
お母さん「そうだよ!お前ならきっと履きこなせる!」

 

履きこなせるって何?もうね、完全に主旨変わってる。ズボンが破けたとかね、どっちが犯人だとかね、今頃たぶん草津あたりにいる。ゆっくりしてる。俺、お母さんのズボンとか、割と似合いたくないんだけど。えっと?いつからこんなファッションショーみたいなことになったの?

 

…え?しかもマジなの?

 

まさかだなぁ。

まさか家族が見守る前で、母親の勝負ズボンを履く日が来るとは思わなかったなぁ。

 

僕「…ど、どう?

 

我ながら「…ど、どう?」じゃねぇ。つれぇ。超つれぇ。もうね、必要以上にピッチリしてる。ちょっとしたバレリーナ。色んな機能が不全になりそう。俺のイカロス地上に墜ちそう。恥ずかしいなんてもんじゃない。

 

兄「いや、いいよ!イケてるイケてる!」
お母さん「ちょっとキツそうだけど、似合ってるね!」

 

というか、思ってたより、このズボン全然遊びない。ちょっとキツそうっていうか、さっそく足先紫になってる。これ履いてる限り、一生ヒザ曲げられない。そしてシルエットがもう。

 

兄「でもそんなに欲しかったんなら、最初からそう言えばよかったのに」

 

えっと?何この家。ズボン似合うと犯人になるんだけど。色々と無理ない?

 

お母さん「しょうがないなぁ、それあげるよ。破けてるし」

 

いらねぇー!!!!破れてるとか破れてないとかじゃなくて、いらねぇー!!!

 

叫びもむなしく、無事犯人となった僕。ちなみにそのお母さんのズボンは、洋服棚に入れておくと他の洋服が沼臭くなるという理由で、闇に葬りました。

 

お母さん「あのズボン履かないの?」
僕「え?あぁ、ちょっとね」
お母さん「そう…(なぜかちょっと寂しそう)」

それでも僕は、やってない。

【ひどい猫背です】

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